2018年6月29日
「天板の厚さを決める」
〜テーブル・机〜
厚い無垢材は、その存在感と触れた時、木の持つ特有の触感に魅了された方も多いのではないでしょうか。触れた事が無くても、写真やテレビなどで観た際に、醸し出される雰囲気が目に焼き付かれた方もおられるのではないでしょうか。
厚さより、広さに気を取られる方も多いと思いますが、実は厚さはとても重要なファクターです。
厚さよりも広さに意識が行きそうですが、広さを引き立てるのは厚み以外にはありません。テーブルや、机の天板は「厚さ」がデザインや仕上りの要です。
周りとの調和、使用目的を考えて厚さを決める
当然の事ですが、好みで選ぶのか、空間イメージ優先か、実質的な用途(食事卓、飾りテーブル、作業卓、事務机等)、予算等など様々な要素がありますが、まずは最初のイメージを大切にして考えましょう。
視覚的なイメージが最初からある場合(カタチ優先)は、イメージしている厚みは最優先にしたいものです。万が一予算オーバーなら、樹種を変えるか、集成材の中から選択して予算内に収める方法を検討してみましょう。
天板の厚さを決める(テーブル・机を想定して)
テーブルや机の天板の厚みは、材の反りを考慮すると、ある程度厚みがある方がいいですが、反りの発生を回避する事はできませんが、反りが気になる場合は、反り止め加工(ご注文時に選択できます)をお薦めします。(天板の裏側に金属製の反り止め金具を取付けて予防するものです。)
8割の人が材厚「25〜30mm」を選択している
これまで、マルトクショップで天板や机用に材を購入された方のうち、施工事例をお寄せ下さった方、過去100人を対象に材厚を調べてみました。(対象期間:2015年4月15日〜2017年12月19日)
その結果を、下記の表にしてみました。最も多かったのは30㎜厚で約半数近くを占めました。次に多かったのが25㎜で、この二つを合わせると全体の8割を占める結果となりました。
同じ厚さでも薄く感じたり厚く感じたりする
厚さは、好みですが、厚みの感覚は面積によって厚く感じたり、薄く感じたりします。
面積が広いと薄く感じたり、逆に面積が狭いと分厚く感じたりします。このあたりはインテリアショップなどで希望のサイズに近いものを見て厚みを確認すると安心です。
厚みは大切なポイントです
豪華なイメージなら少し厚めを選択するといいでしょう。一般的なイメージなら、30㎜前後で選ばれるといいでしょう。
工芸やDIY等の作業用なら厚めがお薦めです。厚さが変わると、物を置いた時の音の響きや、作業時の安定感、存在感が大きく変わります。
僅か5mmでもイメージはとても変わります。同時に価格も比例して変わるので、予算と相談しながらベストな厚さを検討しましょう。
予算内で出来るだけ厚い材をご希望なら、集成材がお薦めです。特に作業用や事務用ならゴムの集成材はコストパフォーマンスがいいです。ちなみにマルトクショップのオフィスはゴムの集成材(厚さ30㎜)を使用しています。ゴムの集成材は少し重いですが、丈夫で使用感もとてもいいです。
厚さが決まったら、コグチ、コバの処理を
お忘れなく
厚さが決まったら、面取り加工もお忘れなく。面取りは材をカットした際に角が鋭利になり危険なので最低でも「糸面(鋭利な角をペーパーで軽く角を落とす加工)」加工を注文時にご選択頂ければ安心です。
さらに面取りの進化系として様々な角の処理がありますので、ご注文時にご覧下さい。(マルトクショップ【面取り加工一覧】https://shop.woodworks-marutoku.com/shared/data/pop/POP3.html)
まとめ
産地国ごとに固有の木材文化があり、その国ならではの暮らしが浮かび上がって来るようです。そういった、文化を含めて樹種選びをすると更に味わい深くなるのではないでしょうか。
サイズ決めは、慎重に行って欲しいものです。必ず、実行サイズをシミュレーションする事を忘れずに。作ってからの変更は、困難です。出来たとしてもとても手間がかかります。
サイズを決めてから少し時間をおいて、再検討するといいでしょう。木材製品は、末長く使用できるものです。サイズ決めも楽しんで行いましょう。
--------------------------------------【参考資料】--------------------------------------
ご注文可能な材の最小サイズ、最大サイズ
マルトクショップで扱っている木材は、樹種によって、ご注文出来る最小最大サイズが異なります。希望樹種決定の際は、予め厚さ、幅、長さの確認をしておきましょう。無垢材と集成材でも異なりますのでご注意下さい。
万が一、仕上りサイズの幅がもう少し必要な場合は、一度ご連絡下さい。(対応できない場合はあしからずご了承願います)