2018年6月29日
よく磨かれた無垢材のダイニングテーブルは、インテリア好きにとってはあこがれのアイテムですよね。
でも、自分で DIY しようと思っ た時に、テーブルは割と『大物』の部類に入ると思います。
一見ハードルが高いように見えるテーブルDIYですが、既成のパーツを利用すれ ば案外簡単に、しかもピッタリサイズで作ることができるのはご存知でしょうか。
テーブルの構造を考えてみると、『天板』と『脚』大きく2つの要素に分かれていることがわかります。
サイズが大きいので惑わされがちですが、造りは単純です。デザイン面で言えば、その二つの要素だけ押さえておけば、少しの知識と道具でカッコよく DIY できてしまいます!
テーブルを DIY する際に多くの方が悩むのが、
1. 木材のサイズ
2. 塗装をどうするか
3. 反りの抑え方
4. 天板と脚の接合方法
だと思います。1に関しては、もくもく通信にもポイントをご紹介しています。
木材を購入する際に遠慮なく相談しましょう。
塗装についてはもくもく通信マルトク的『塗装学』をぜひご参照ください。
技術的な部分で大きく仕上がりや使用感に影響するのが3と4です。
木製家具のお友達とも言っても過言ではない(かもしれない)、『ソリ』。樹種にもよりますが、使用環境の湿度や温度によっては木材は大きくあばれます。
それを防ぐため塗装も行いますが、テーブル天板のような大きなものに なるとそれだけでは不十分で、なんらかの反り止め加工が必要です。
特に脚も木製の場合、テーブルの製作には技術と機械が必要です。たとえばマルトクオーダー家具で行っている脚の接合はこんな感じです。
→ 幕板付き脚加工
とてもではないですが初心者向けではありません。
そんな小難しい悩みを解消し、簡単に DIY を楽しめるのが鉄脚です!
天板にビス打ちするだけでテーブルが完成するだけでなく、写真のように幅方向に脚を固定するタイプを選べば反り止めの機能も兼ねてくれます。
また、もう一つの利点は『オシャレ!!』。
デザインもメーカーによっ て繊細なものから武骨なものまで様々、近年はネットショップを展開しているメーカーさんも多いので簡単に取り寄せることが可能です。最近ではマルトクショップ でも取り扱いを開始しています。
天板
脚を取り付けてからの加工はしにくいので、天板に加工や塗装をする場合は必ず事前に行っておきましょう。あらかじめ塗装済みの木材を取り寄せてしまうのも一つの手です。今回は25×820×1800mm のビーチ材無垢板 を使用しました。日本名ではブナと言い、北欧家具では欠かせない木材です。
鉄脚
ここが個性の出しどころ。今回の記事では安定感も抜群な「ト」 の字型の脚をチョイス。天板へのソリ止めを兼ねてくれるだけで なく、板の「たるみ」も防いでくれるので金具の取り付けや加工 をしなくても天板が暴れるのを防いでくれます。
ビス、鬼目ナット
鬼目ナット(写真左側)を使うことで、ネジの付け外しが簡単に 出来るようになるのでお勧めです。サイズは鉄脚に開いている取 り付け用の穴に合わせて選びましょう。組み立てたら解体の予定 がない方、とにかく初心者なのでシンプルに作りたい方は木地に 下穴を開け、そのままビス打ちをしても OK。
インパクトドライバー、ビット
ビットも、使用する鬼目ナットやビスのサイズに合わせてチョイ スします。写真に映っているのは、左から 3mm、6.5mm、8.5mm、 鬼目ナットを取り付けるための六角ビットと六角レンチ。ある程 度硬い木に穴を開けるときは一気に穴を開けず、まずは細いビッ トから徐々に太くすることでズレや割れを防ぐことができます。 今回はこの他にマスキングテープと鉛筆も使用しました。
▼マルトクスタッフの愛用ドライバー
仮置き
天板に墨付け(印つけ)をして行きます。隠れてしまうところは 鉛筆で、表に出る部分はマスキングテープ等を使用して位置を決 めて行きましょう。まずは仮置き。こんなもんかな・・・と適当な場所を探ります。
テープで印つけ
場所を決めたら差し金で位置と角度をチェック。最終的な見栄え に関わる大事な所です。 問題なければ、マスキングテープで脚の位置に印をつけて行きま す。(鉛筆でも大丈夫ですが、消し跡が残らないので見える所はマ スキングテープがオススメです。)
穴あけ位置を書き込む
脚を合わせた状態で、今度は穴を開ける位置を書き込んで行きます。 大概の鉄脚には固定用の穴が開いているので、そこを写し取ります。 ここは穴を開けてしまう部分なので鉛筆で書き込んでしまいます。
外すとこんな感じ。全ての穴を書き込んでしまいます。
徐々に大きな穴を開ける
基本的に板に穴を開ける場合、いきなり太いビットを打ち込むの ではなく細いビットから徐々に太くしていくことで割れるのを防 ぐことができます。今回は、鬼目ナットの太さに合わせて 9mm の下穴を開けたかったので 3mm、6.5mm、9mm のビットを準 備しました。鬼目ナットの高さに合わせてマスキングテープで印 をつければ、うっかり天板を貫通する心配もありません。
穴開けは垂直に、ゆっくりと
まっさ らな天板に穴を開ける瞬間は緊張します。必ず板に垂直になるよ うにインパクトドライバーを構えましょう。最初の穴が正しく開いたら、後は順番にビットを太くして行きます。ちなみに作業しているのは新入社員の I 君。慎重に、慎重に..
下穴完成!
直径9mmの穴が開きました!一ヶ所開けて感覚を掴んだら、 後は一気に穴を開けてしまいましょう。今回は一脚につき3つの穴が必要でしたので、両サイドで6ヶ所の穴を開けました。
いかがでしたでしょうか?ここまでで、取り付け前の下準備はひと段落。
ずれるとその後に支障をきたすような、神経を使う部分はほぼ終わったので後半の記事では一気にテーブルを完成させてしまいたいと 思います!