木の基礎知識 マルトクショップ「もくもく通信」

無垢テーブルを面取り・再塗装する

2023年2月28日

無垢材・集成材で家具を作って、今度は気になるのがメンテナンスのこと。本物の木材は、定期的なメンテナンスを行うことで美しさや強度を保って使い続けることができます。今回のもくもく通信では、実際に使っていたウォールナットのソファテーブルを、今の生活スタイルに合わせて使いやすくメンテナンスしたレポートをご紹介します。

 

目次

 

5年使ったミニテーブルをメンテナンスしてみた

 

無垢テーブルのメンテナンス:準備した物

 – ・トリマー  ・トリマー用ビット

 – ・ハンドサンダーまたは当て木  ・サンドペーパー 

 – ・オイルステイン  ・ウエス(シーツや肌着など柔らかい綿生地)

 

無垢テーブルのメンテナンスをする

 – 【1】鋭利な部分をトリミングする

 – 【2】サンディング

 – 【3】ワックス塗装

 – 【4】完成!

 

作って終わりじゃ勿体無い!メンテナンスは意外と簡単

 

 

 

 

 

 

 

無垢テーブルの面取り・再塗装

 

5年使ったミニテーブルをメンテナンスしてみた

無垢材・集成材はメンテナンスしなければならない」おそらくマルトクショップ をご利用いただいたり、こうしてもくもく通信を読んでいる方なら承知いただいている方も多いかと思います。でも、実際は定期的なメンテナンスは面倒なもの。実際にこのレポートを書いている私の手元にも、お手入れをしないまま気づけば5年ほど経ってしまったソファテーブルがあります。

細かい傷や謎の汚れが目立ってきました。

マルトク製のウォールナット無垢材のミニテーブルです。ハードウッド なのでそこまで激しく損傷したり、汚れている訳ではありませんが所々に年季を感じる見た目になっています。

 

子供が顔から突っ込んだら…と思うと角が怖い

また、使い始めてから我が家には子供が産まれ、動くようになってからは糸面加工の角が乳幼児には危険ということでこの1年は物置部屋に置きっ放しになっていました。使い始めは気にならなくても、ライフスタイルの変化と共に気になることが出てくるのは、どんな家具でもあるあるですね。今回は角のトリミングを行った後、全体の再研磨→オイルステインでの再塗装までのメンテナンスに挑戦してみようと思います。

 

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無垢テーブルのメンテナンス:準備した物

・トリマー  ・トリマー用ビット

今回はサンディングの前にトリミングを行います。トリマーをお持ちでない方は多いかと思いますが、取り扱いが比較的易しく需要が高いので、ホームセンター等で時間貸しをしている店舗も多いです。購入するにしても安いものでは数千円で入手できるので、DIYを頻繁にされる方は一つ持っておくと木材の加工にかかる費用は割と早い段階で回収できる工具かもしれません。
トリマー用のビットは今回Rが6.4mmのボーズ面ビットを用意しました。こちらで丸く角を取っていきます。

 

 

 

・ハンドサンダーまたは当て木  ・サンドペーパー

サンドペーパーは数字が大きくなるほど目が細かくなります。メンテナンスする木材に目立つ傷などがある場合には、もう少し小さい番手のペーパーを用意しても良いかもしれません。ちなみにマルトクショップ の無垢材は#180~#240程度の仕上げがしてありますので、マルトクショップ でご購入いただいた木材のメンテナンスには#240程度のペーパーがあれば購入当時の仕上がりに戻すことが可能です。サンドペーパーはハンドサンダーと呼ばれる工具(写真中央の黄色い工具)にセットするか、適度な大きさの木材(当て木)に巻いて使用することで効率よくサンディングできます。

もしもオービタルサンダー(電動の仕上げ用サンダー)があれば作業は楽々です。今回はテーブル全体を研磨する予定なので使って行こうと思います。こちらも一台あるとDIYにメンテナンスに、活用頻度の高い工具です。

 

 

・オイルステイン  ・ウエス(シーツや肌着など柔らかい綿生地)

オイルステインはお好みの物で結構ですが、オスモカラー・ワトコオイル・リボス健康自然塗料などが有名どころです。メーカーのウェブサイトなどを覗いてみると、各社様々なこだわりがあり面白いですよ。今回のメンテナンスは自宅で行った都合で塗装後に臭いが飛ぶまで乾燥させる場所が無いため、有機溶剤を含まないタイプの蜜ろうワックスを使用しました。ウエスは工業用に使われる拭き取り用の布のこと。多少吸水力のある柔らかい綿の布であれば何でも大丈夫です。

 

 

 

無垢テーブルのメンテナンスをする

【1】鋭利な部分をトリミングする

今回は糸面の鋭利な部分をトリミングして行きます。

ただDIYの前提として、トリミングは組み立て前に行った方が綺麗です。それを前提としていても、使っていくうちに「やっぱりこうした方が良かったな…。」が出てくるのが人間ですよね。我が家の場合は第一子の誕生と共に糸面の鋭利さが気になったこと、そして身長なのか配置の関係なのか、大人も膝や脛に時々大ダメージを負っていました。せっかくの無垢ウォールナットのテーブルが活用できず、物置に置いてあるくらいなら今からでもトリミングして使えるようにしたいと思い、このDIYを思いついた次第です。

トリマーにビットを取り付け慎重にトリミングして行きます。まずは目立たない所を削ってみました。トリマーは刃物が時計回りに回転していますので、トリミングする木材は刃の左側に置き、手前から奥へトリマーを動かします。一気に削ると切削面が荒れたり焦げたりするので、大きく面取りする場合は刃を少しずつ出して何回かに分けてトリミングすると綺麗に仕上がります。

トリマー最大の難点は大ボリュームの切削音と飛び散る木屑です。集合住宅にお住いの方は場合はや夜中の加工はあまりお勧めしません。室内で作業される場合は、ブルーシートを敷くなどその後の片付けを考えて作業スペース作りをしておいた方が無難でしょう。

 

 

 

【2】サンディング

トリミングが終わったらサンディングを行います。今回のメンテナンスにおいては、そこまで大きな傷や汚れがあった訳ではないので主にトリミングした場所を馴染ませるのと、表面を滑らかにするためにサンディングを行いました。

木製家具やフローリングをメンテナンスする際、手触りの悪さやひどい汚れがない限り必ずしもサンディングは必要ありません。木材の性質上、まだ新しい内は取りきれていないささくれ等が浮き上がってきてサンディングで取り除く必要がある場合はありますが、メンテナンスを繰り返す中でそうしたことは無くなって行き、何年かすればオイルやワックスでのお手入れで済むようになることがほとんどです。

サンディングは#240→#400の順番で、数字の小さいものから順番に使用しました。写真だけでは分かりにくいですが、今回は#400と細かい番手のペーパーも使用してサンディングしたので手触りがぐっとよくなりました。

コーナー部分はサンディング後一度ウエスで拭き取りを行い、うまくサンディング出来ていないようだったら再度手磨きしても良いかもしれません。特に電動のサンダーを使う場合は威力が強い分、コーナーを攻めすぎるとすぐにペーパーが破れてしまいます

 

 

【3】ワックス塗装

満足いくまでサンディングしたら、最後は塗装を行います。サンディングした木材の表面にはおそらく大量の木粉が付着しているので、一度ウエスで拭き取っておきましょう。繊維の間に白く粉が残ってしまいますが、大概は塗装の工程で目立たなくなります

柔らかい綿の布(ウエス)にワックスを少量取り、塗装して行きます。塗装すると一気に木目が引き立ちツヤが出て、とっても楽しい作業です。オイルステインもワックスも大きな塗装方法の違いはありませんが、ポイントは「少量ずつ、ムラ無く」塗ることです。塗料をたっぷり布に付けるとムラになったり乾燥に時間がかかるので、少し布に取っては「塗る」というより「擦り込む」イメージで塗った方が最終的に上手く行きます。

 

サンディングについて詳しくはこちら

2  木材の塗装前のサンディング

 

 

 

【4】完成!

これで今回のメンテナンスは完了です。鋭利な角は丸くトリミングされ、手触りも滑らかに、木目も蘇りました。頑張って#240と#400の2回サンディングしたので、塗装したての表面は光を反射してピカピカです。どちらかと言うと糸面の角で頻繁に負傷していたのは大人の方だったので、少しでもダメージが減ることを願います。

お気に入りのソファにセッティングしてみました。せっかくのウォールナットのテーブル、使いたいのに使えず気になっていたのでメンテナンスして日の目を見せることができて本当に良かったです。WEB担当の私は木工に関してはほぼ素人ですが、片付けまで含めて二時間でメンテナンスを完了することができました

 

 

 

 

作って終わりじゃ勿体無い!メンテナンスは意外と簡単

これはタモ集成材の再塗装の様子

今回の更新では、無垢材で作った家具のメンテナンスをご紹介しました。ダメージの度合いにもよりますが、サンドペーパーとお好みのオイルステインさえあればメンテナンスは意外と簡単。メンテナンスを重ねるごとに手触りは滑らかになり、必ずしもサンディングは必要ではなくなるので、簡単な塗り直しで綺麗に使える期間も長くなって行きます。使い込んで仕上がった木材の美しさはまた格別。ぜひその域に到達するように、出来上がった作品も愛していただければと思います。

 

 

 

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