2011年6月14日
一般的にはオークとひとくくりにされて市場で流通されることが多いですが、国産の水楢の他に、ロシアからも大量にオークが輸入されています。
また馴染みは薄いものの、北米やヨーロッパではホワイトオークやレッドオークも人気があります。
ホワイトオークは、ウイスキー樽として有名ですが、これは導管の中にチロースという成分を含んでいるため、非透水性が高く耐久性に優れている特性によるものです。ナラに比べるととても重たく乾燥も難しいですが、重厚な雰囲気はナラを超えます。
乾燥中のねじれや割れの発生率も高く、歩留まりも決して高いとはいえず扱いにくい木だといえますが、階段板や棚板など荷重を受ける用途に使用すると力を発揮します。
また、レッドオークは、その名前通り色合いが赤味を帯びていることに由来します。他のオークに比べると乾燥も容易で、反りやねじれの発生も比較的少なく、もともと赤味が強いため生地の色調を生かすクリアー塗装が多い昨今の傾向の中で避けられがちですが、加工性や着色性も良く、虫の被害もオークの仲間の中では少ない方です。
ホワイトオークに比べて導管が大きく通っているので、樽などには適していません。赤味の強い床材を求める方は少ないので、主に内装材や家具に使用されています。
同じオークでもその特徴によって用途は適材適所です。
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