2011年10月12日
前回に続いてバットに関する豆知識です。
みなさんもよくご存じのシアトル・マリナーズのイチロー選手。
今年、残念ながら連続200本安打の記録は途切れてしまいましたが、それでも10年連続200本安打に代表されるような数々の金字塔の持ち主です。
日本が世界に誇る名バッターである彼も、当然ながら木のバットを使用しています。
イチロー選手のバットを製作しているスポーツ用品メーカーミズノさんのホームページによると、ミズノさんはイチロー選手に年間120本のバットを提供しているそうです。
木は、金属などと違って個体差の激しい素材(そこが木の魅力でもあるわけですが)ですから、木のバットなら何でもいいという訳にはいきません。
イチロー選手のバットとして使用できる角材は100本につき、1本程度というから驚きです。
イチロー選手の、プロとしての道具に対する厳しいこだわりを感じさせてくれる数字です。
つまり、イチロー選手が1年間で使用しているバットは1万本の中から選別された最高の120本ということなんですね。
イチロー選手は、プロに入ってから一貫してアオダモのバットを使用していますが、メジャーリーグに挑戦した1年目だけホワイト・アッシュのバットを使用しています。
ホワイト・アッシュを選んだ理由は、日本より乾燥しているアメリカで、なおかつメジャーリーガーの投げる球を打つのに、アオダモではすぐに折られてしまうためだと言われています。事実、メジャー初年度からアオダモで挑戦した福留孝介選手はよくバットを折られていました。
イチロー選手はメジャー2年目から元のアオダモのバットに戻しています。これは、メジャーリーガーの速くて重い球にもアジャストして、「アオダモでも折られない」自信がついたためと言われています。
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