2011年9月14日
自然さ、快適さ。
木と人肌は、良い相性。
無機質な素材である金属や人工的に合成されたプラスチックなどに比べて、自然素材である木材にやすらぎを感じる人は多いでしょう。
しかし残念ながら、今までその理由を科学的に解明する実験データは少なかったといえます。そんな中で平成8年~9年にかけて、静岡工業技術センターが興味深い実験を行いました。
木材を見たり触ったりすることで、人体がどんな反応を示すのかを多角的に調査したのです。
まず、いろんな材料に触った時の印象を官能評価により測定。男子大学生15名にナラ、スギ、ヒノキなどの木材や、アクリル、ガラス、アルミニウムなどの人工素材を手の平で60秒間触ってもらいました。
まず、材料の快適感ですが、暖めた材料が快適と感じられた中で、ナラ、スギ、ヒノキなど、木材だけは暖めなくても快適であると感じられました。
また、材料の自然感でも、木材は自然な、他の材料は人工的な印象を与えることがわかりました。
さらにガラスやアルミニウムは暖めても人工的でしたが、木材はたとえ冷やしても自然感が消えませんでした。
私たちが天然木材の床の上を素材で歩くと、気持ち良いのは、肌触りで自然感や快適感を感じ、心身がリラックスするためだったのですね。
2011年9月 7日
前回までにお話しした「電動ドリルドライバー」と「インパクトドライバー」の使用感を簡単なグラフで表してみました。
ネジの締め付け作業を想定して、仮にグラフの青いラインのところでネジが固くなってきたとします。
「電動ドリルドライバー」の場合、このラインが指定トルクとなり、クラッチが外れることでビットが空回りします。つまり、これ以上の力では締め付けることができなくなりますから、最後の締め込みはドライバーを使って人力で行います。
一方「インパクトドライバー」は、初動作こそ「電動ドリルドライバー」と同じですが、このラインが打撃開始の合図となり、ビットの回転と同方向の力を断続的に加えることになります。これにより、「電動ドリルドライバー」では実現できないネジの強固な締め付けが可能となります。
ここでひとつ、固く締まってびくともしないネジを「電動ドリルドライバー」で取り外す裏ワザを紹介します。
ドライバーの先端をネジ頭の溝にかっちりと入れずに、少しズラしてセットします。そして、一気に緩める方向に回転させることで疑似「インパクトドライバー」のような打撃を与えることができ、アッという間にネジが取り外せます。イザという時に覚えていて損はないですね。
2011年8月27日
木は熱伝導率が低いため、長時間、体がふれていても体温が奪われにくく、冷たさを感じません。
素足で木にふれているとぬくもりを覚え、気持ちよさを感じるのは、木が断熱性をそなえているため。
また、転んだ時のショックを受けとめる衝撃吸収性や、歩行しやすい適度の弾性があり、私たちが生活する上で理想の床材となってくれます。
2011年8月 5日
白然育ちの木は、すがすがしいマイナスイオンの発生源。
その香りには鎮静作用があり、まるで森林浴をしたかのように、気持ちをリラックスさせてくれます。
また、木目の白然なゆらぎは人の心を落ち着かせ、あたたかみのある木肌にふれると血圧が低下することも認められています。
2011年7月25日
日曜大工で大活躍するスグレ物電動工具のひとつに「インパクトドライバー」があります。
これは前回のブログで紹介した「電動ドリルドライバー」とは、外見こそそっくりですが中身は全くの別物です。
穴あけ作業とネジの締め込み作業の両方をこなせた「電動ドリルドライバー」に対して、「インパクトドライバー」はネジの締め込み作業がメインとなります。
こう聞くと、「電動ドリルドライバー」のほうが優れているように思えますが、締め込み作業だけを考えると、やはり「餅は餅屋」とでも言いましょうか、「インパクトドライバー」にはかないません。私も「電動ドリルドライバー」より、「インパクトドライバー」を使うことのほうが多いです。
「インパクトドライバー」の特徴は、ビットの回転方向と同じ向きの打撃(力)を加えることです。
「電動ドリルドライバー」でネジを締め込む時、ある程度ネジが固くなってきて指定トルクに達したら、クラッチが外れてビットの回転が止まってしまうため、指定トルク以上の力での締め込みができません。
「インパクトドライバー」の場合、最初はビットの回転だけですが、ある程度ネジが固くなってきたら回転に加えて同方向の打撃が始まります。
これによりネジを締め込む力が強くなり、ネジを強固に締め付けることができるのです。
多くのネジを大きな力で締め付ける必要のある大型のウッドデッキの制作などに「インパクトドライバー」は、絶大な力を発揮します。
ただ、微妙な力の加減が難しいため、あまり力のいらない作業で使用する場合には少々の慣れが必要となるでしょう。