その商品紹介文を書きながらふと思ったこと。
『サクラ・カバザクラ・バーチ…分かりにくい!』
そこで、私なりに勉強したことを今回はご紹介しようと思います。
カバ桜と山桜はまったく別の木材
カバ桜、山桜と両方桜という名前を冠して流通していますが、植物でいえばこの二つは別の木です。
カバ桜は樹木としては「樺(カバ・カンバ)」と呼ばれ、山に生えている白樺などの仲間です。
対して山桜は、お花見で有名なソメイヨシノなどと同じバラ科の植物。
全く違う木ですが、カバ桜は山桜と木目や材質がよく似ていることから代用品として使われており、
「カバ桜」として呼ばれるようになった。。。というのが呼び方の成り立ちのようです。
ワイルド系山桜、お上品系カバ桜
実際に見比べてみると。。。いかがでしょうか??
↑国産の山桜。サクラの仲間なので、カスリが目立ちます。(そこはブラックチェリーと同じですね。)
肉眼で見ると少し緑っぽいスジも見えて、ワイルドな雰囲気。
↑こちらは国産のカバ桜。赤身部分が多いと本当に似ています。少しお上品な雰囲気?(個人の主観です)
裏側は白太なので、明るい色でツヤがあります。
一般的には北米産のカバ材をバーチと呼び、マルトクショップでもそのように扱っています。
カバ材の名称
呼び名 |
産地 |
取扱 |
バーチ |
北米産 |
無垢材フリーカット |
カバ桜 |
国産 |
無垢材フリーカット |
カバ桜 |
中国産 |
集成材フリーカット |
質感は確かに似ています
カバ桜と山桜、代用されるのもうなずけるなぁと一番感じたのは木肌の質感です。
もちろん木材は生き物なので個体差も多分にありますが、触り心地がとても似ています。
きめが細かくなめらかで、しっかりと重く、すべすべしていて気持ちいいです。
カバサクラは山桜よりも一角落ちるのか?
「山桜の代用品」と聞くと、「じゃあ山桜の方が良い木なのね!」と思う方も居るかと思います。
実際に、その希少性の高さから山桜の方が「高級材」として扱われている場合もあると思います。
では、カバ桜が木材として劣っているのか?と聞かれると、そんなことはありません。
カバ桜はしっかりと硬く目が詰まっていて、製材した時の面もとても綺麗です。
塗料のりも良く、仕上がりは美しい艶があります。
美しく、加工性も良く、品質の割に手頃。それがカバ桜(バーチ)の魅力かもしれません。
ちなみに銘木ブラックチェリーは桜の仲間
マルトクで取り扱っているのは北米産の材です。
↑加工途中のブラックチェリー。無塗装でも赤みがはっきり綺麗です。(※板によって差がありますが)
山桜と同じく、カスリやガムポケットが見えます。
木材はよく似た種類であっても産地やメーカーで名前が違ったり、
全然違う種類の木が似たような名前で売られていたりと紛らわしい扱いをされています。
実際に、同じ木でも産地によって大きく色味や品質が違ったりします。
木は生き物なので、極端な話をすれば板の一枚一枚でも全然雰囲気が違ったりします。
知れば知るほど奥深く、面白いのが木材の世界です!このブログが皆様の木材選びの助けになれば嬉しく思います^^