木の基礎知識 マルトクショップ「もくもく通信」

買った木材のその後は?経年による色の変化

2020年7月30日

木材の経年変化をご存知ですか?

木材の購入を検討するとき、「経年変化」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。
樹木の生命活動の結果生産される木材は、製材された後も「生きて」います。
木材の経年変化を知って、数年後の姿を思い描きながら木材を選んでみませんか?
本日のメルマガでは、人気樹種の経年変化の様子を写真でお伝えします。

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経年変化と言えば「ブラックチェリー」

オイル塗装したブラックチェリーを比較 左の時計は三年経過したもの

経年変化のわかりやすい木材と言えばまず紹介したいのがブラックチェリー
写真はどちらもオイル塗装したもので、左の時計は三年以上前に加工したチェリー材。
向かって右側の端材は撮影当日に研磨して塗装しました。
基本的に赤みの強い色なのは同じですが、年数が経つことでより深い色に変化しています。
この変化後の褐色がとても綺麗なので、育てる楽しみのある木材です。
材木屋としては、「チェリーは経年変化ありきで選ぶべし!」とお伝えしたい樹種のひとつです。

人気の樹種を紹介します「ブラックチェリー」

 

 

色が明るくなってゆく「ウォールナット」

日の入る部屋で使用したウォールナットの天板と、製材したその日の端材

ウォールナットも経年変化のわかりやすい樹種ですが、その経過はブラックチェリーと真逆です。
製材直後は赤みの少ない暗褐色をしているのですが、経年変化で明るい色に変化
使用環境によっても変わりますが、黄褐色が少し入ってきます。
写真はオイル塗装をした天板と端材を比較していますが、経年後もなかなか綺麗ですよ。
ちなみに、白木のように真っ白になることはまずありません

人気の樹種を紹介します「ウォールナット」

 

 

あまり印象を変えたくない方に「ホワイトオーク」

オークも変化しますが、印象はあまり変わりません

マルトクショップの一番人気、ホワイトオーク経年変化の控えめな樹種。
写真の向かって左側は5年以上使用している天板、右は撮影日に研磨してオイル塗装しました。
全体として少し色は濃くなりますが色調の変化は少なく、大きく印象は変わりません。
(もちろんこれも使用環境で経過は多少変わってきます)
あまりお部屋の印象を変えたくない方にはこうした樹種がおすすめです。

人気の樹種を紹介します「ホワイトオーク」

 

 

経年後の色こそ美しい「チーク」

手前が経年後のチークのコースター(どちらもオイル塗装)

 

世界三大銘木であり、美しさで名高いチーク材は経年変化後の色を高く評価されている樹種です。
実は製材直後のチークは色が浅く、あまり美しい色ではありません。
写真の奥側にあるのが塗装直後のチーク材ですが、これでも色が濃い方です。
加工後に空気に触れたり、内部に含まれる油分が表面に出てくることで独特の色に変化します。
その美しい色は「金色」と例える人もいるくらい、魅力的な色彩を持っています。
その人気は高く、木材の塗料には「チーク色」という名前で販売されているものもあるくらいです。

人気の樹種を紹介します「チーク」

 

ぜひ無垢材の経年変化にも着目してみて!

木材の経年変化は知っていても、なかなか使い込んだ木材を見る機会は少ないですよね。
今回は特に人気の4樹種について比較してみました。
今後もできる限り材木屋ならではの情報を発信して行ければと思います。
木材のコーディネートやおすすめなど、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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中島弘樹

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