2023年12月25日
マルトクショップ では世界中から入荷した木材を常時40種類前後取り扱っています。マルトクショップ 創業以来、常に人気のある樹種のひとつがナラやホワイトオークと言った”オーク材”です。人気があるからこそ、だんだんと取り扱い種類も増えて行ったオーク材について、比較してご紹介します。
過去の更新:ホワイトオーク&レッドオーク
目次
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オークと言えば、キッズの大好きなどんぐりの木
マルトクショップ 創業以来、今も昔も変わらず人気なのが”オーク材”。木材の世界ではよくあることですが、英語の「OAK」は詳細な樹種を指す言葉ではなく、日本で言えばブナ科コナラ属の落葉性の樹種のことを表す言葉。おなじみどんぐりやカブトムシの取れるあのコナラの木です。日本でオークの仲間として流通している樹種は複数種類があり、マルトクショップ では現在”ナラ”、”ホワイトオーク”、”レッドオーク”の三樹種を販売しています。
異なる樹種として販売していても、すべて近縁種なので三種類ともよく似ています。オークの仲間で特徴的なのはダイナミックな木目。特に板目の無垢板はループ状の木目が連なった模様がはっきりと現れ、それが非常に”オークらしい”味となります。色は木材らしいミディアムブラウンで、何も予備知識なく「木の板」を思い浮かべたらオークのような色形を思い浮かべるのでは無いかな、というようなオーソドックスで整ったビジュアルの木材です。
見た目以外の部分ではオークに共通するのは固く、重たい木材であるということ。非常に頑丈な素材なので、家具はもちろん内装材やフローリングなど様々な用途に使われる木材です。
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左からナラ・ホワイトオーク・レッドオーク
オークの種類は様々有りますが、現在マルトクショップ で扱っているのはナラ・ホワイトオーク・レッドオークの三樹種。これらの樹種は正直とてもよく似ていて、食べ物で言えばみかんとオレンジ、ぶどうとマスカットの比較をするようなものですが、だからこそ選択の際に悩む三樹種でもあります。ディティールの部分はそれぞれ異なってくるのでご紹介したいと思います。
参考価格: 25×600×1800mm :29,070円(無垢材) 21,120円(集成材)
ナラは日本で言えば北海道や東北で生産される広葉樹。寒い地方で育つためか、他のオークよりも多少キメが細かく手触りが良いのが特徴です。特に分かりやすいのが断面で、他の産地のオークと比較すると維管束が小さく、ひとつひとつの組織が小ぶりで詰まっているのが分かります。もちろん木は生き物なので個体差はありますが、こうした特徴からナラは模様が柔らかく、色は黄色味が強めです。
向かって左がレッドオーク、右がナラ
ナラ無垢材はオークらしい木目が楽しめる、かつ国産材ということでも多くのお客様から選ばれている樹種です。木材としては王道に人気のホワイトオークよりは多少軽く、木目も若干ですが細かく繊細に入っているものの割合が多い印象です。(でもかなりのハードウッドであることは変わりありませんが)また、マルトクショップ では無垢のナラ材は節・白太ありのみの取り扱いとなっています。
国産ナラ(節・白太有り)の作品写真
また、ナラは集成材でも人気の樹種。ナラ集成材はロシア産の木材なのですが、やはり寒い地方で生産されるため国産のナラ材と雰囲気がよく似ています。集成材の小さなブロックの中でもナラのはっきりとした木目は鮮やかで印象的。こちらも天板や家具に人気です。
ナラ集成材の作品写真
参考価格: 25×600×1800mm :36,100円(無垢材)
ホワイトオークは例年マルトクショップ の無垢材人気ランキング一位・二位を常に争う人気樹種。製材時に比較的白く見えることからホワイトオークと呼ばれますが、白木という訳ではなくタモなどに近い黄褐色をしています。オークらしいダイナミックな木目で比較的木肌は荒く、模様のはっきりと出る樹種です。
ホワイトオークと言えばウイスキーを思い出す方も多いのではないでしょうか?ホワイトオークの導管(根から吸い込んだ水分を葉や枝に送り込むための管)にはチロースと言うゴム状の物質が詰まっており、そのおかげで水漏れを起こしにくく、中の水分を腐りにくくする効果があることから古くからウイスキーを熟成させる樽として使われてきました。
ナラよりも重く乾燥も難しい樹種と言われていますが、その重厚な質感はやはり他の樹種には無いもので家具や内装にと需要の高い人気樹種です。
ホワイトオークの作品写真
また、ホワイトオークは節ありの材も人気です。大なり小なりどんな木材でも節はあるものですが、その節がインテリア的な観点で好まれる、好まれないはまた別の話。オークの節は存在感がありますが、無骨でかっこいい印象を与える、そして節無し材よりもリーズナブルなホワイトオークの節あり材は常に需要があります。
ホワイトオーク(節・白太あり)の作品写真
参考価格: 25×600×1800mm :29,070円(無垢材)
レッドオークは北米で生産されるホワイトオークの近縁種。木目や質感も非常によく似ていますが、レッドオークの方が少し赤みのある色をしており、ナラやホワイトオークと比較すると若干ピンクやオレンジを感じる色をしています。ブラックチェリーに代表されるように赤色の美しい木材は多々ありますが、オークの中では赤色の少ない樹種の方が人気があるためホワイトオークの方が人気ではあります。
左はナラ無垢材、右はレッドオーク
材質としてはホワイトオークよりは多少軽いですが、レッドオークもずっしりと頑丈なハードウッド 。加工性も良いので美しい木目を活かして家具や内装材として利用されることが多いです。ちなみにレッドオークはホワイトオークよりも導管が太く、内部を満たすチロースが少ないため樽には向かないそうです。(水漏れしやすいそうです)
レッドオークの作品写真
今回の更新では、人気の高いオーク材三種類の細かい違いをご紹介しました。家具に内装にフローリングに、様々な用途で常に需要の多いオーク材。よく似た樹種ではありますが、ディティール部分の違いを知るとより自分に合った樹種を見つけることができるかと思います。
マルトクショップ では、有償ではありますが全樹種サンプルのご用意がございますので、ぜひ実際にお手にとって比較していただくことで、よりギャップの少ない樹種選びができるかと思いますのでおすすめです。
無垢材ラバーには憧れのオーク材、ぜひお迎えしてみてくださいね。