2021年10月21日
日々の業務のなかで、マルトクショップ で木材を購入いただくDIYユーザーのお客様は、大きく分けて2種類に別れている様に感じています。片方は「無垢材の扱いなんてお手の物!プロ顔負けのアマチュア職人勢」。対するは「DIYはほとんどしたことない!でも素敵な無垢の家具が欲しいんだ!勢」。
もくもく通信はどちらかと言うと後者のお客様のDIYの助けになる様に毎月更新しているWEBマガジンですが、今回は特に初心者の方にこそ使って欲しい、お手軽DIYグッズをご紹介しようと思います。
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機能性のあるアイテムで技術をカバーすれば、DIYの敷居も下がるかも?
木材に実際に穴を開けたり、金具を使ってつなげたりする「木工」は、すべてのDIYから考えると決して難易度が低いとは言えないジャンルのDIYかもしれません。開けてしまった穴は完全には元に戻らないし、下穴などの適切な処理無しでは割れたり痛んでしまいます。今回のもくもく通信ではそんな木工DIYにおいて、特に初心者でも「手軽に」「便利に」使えるという部分に着目したアイテムをご紹介します。
ホームセンターでも簡単に手に入る2×4材を柱にすることができる金具が、様々なメーカーから販売されています。賃貸などで壁に穴を開けられない場合でも、傷をつけることなく自由に棚を作ることができ、SPF材自体が軽いので女性でも扱いやすい、アイディア次第で様々な活用がある・・・などの理由で最近とても人気のアイテムです。複数の企業からデザインも様々な商品が販売されています。
好きな場所に柱を立てることができるので、使い方はアイディア次第!定番は壁面収納ですが、作った柱にフローリング材等の薄い板を打ち付けると簡単に簡易の壁を作ることもできます。賃貸物件を住みやすくカスタマイズするのにおすすめのDIYアイテムです。
有孔ボードを使用した小物収納(お客様作品)
実はひっそりとマルトクショップ でも販売している、有孔ボード。一定間隔で穴が空いているベニヤ板になります。元は音響設備の防音などに使用されていた素材ですが、ここ数年でじわりじわりと定番のDIYアイテムになりつつある印象です。
有孔ボードの便利なところは、一定の規格で穴が空いているので、この穴に差し込んだり引っ掛けたりして使う金物がたくさん販売されていること。「有孔ボード 金物」「パンチングボード 金物」などと検索すると、様々な形のフックやアイアンバスケットなど迷ってしまうほど便利なアイテムがたくさん表示されます。棚に取り付けたり、壁付用の金具もあるので、取り付けるだけで簡単に小物の収納が作れてしまいます。
マルトクショップ で販売している有孔ボードはシナランバーとラワンの2種類。シナランバーは色が白くきめ細かく、ラワンはざらりとした素朴な手触りです。強度には大差がない(ベニヤ板なので、強度を求める素材ではないとも言います)価格と用途で選んでみてくださいね。
無垢材を使ってDIYするなら、まずは板を加工してもらわなければ・・とお考えではないですか?もちろん、それが一番手頃で、ぴったりサイズの木材を手に入れる近道であることは間違いありません。しかし木材を使える状態にするまでは、カット、研磨、面取りや穴あけ、塗装とたくさんの工程を踏む必要があります。
そこを複雑に感じてしまって手を出せないなら、フローリング材を使うと言う手もあります。フローリング材は規定のサイズでカット済み、研磨も塗装もしてあります。サネをはめ込んで行けば、まるで一枚の板のように広い面積で使うことが可能です。塗装済みの商品を選べば塗装の必要もありません。そしてフローリング材の大きなメリットは、「薄い」!15mm程度しか厚さが無いので、一枚ずつであれば女性でもラクラク持ち運べます。
もちろんフローリング材は「床」に「固定して」使うための商品なので、床以外での使用にはいくつかの注意点があります。薄いと言うことはそのままでは反りやすいので、写真のように必ず両端を固定するような使用法で使うこと。また、固定の際には割れやすいので丁寧に下穴を開けましょう。
また、複数の板を組み合わせることで必ず板と板の間には溝が生じますので、表面がフラットでなければならない場合には不向きですのでご注意ください。天板や壁の装飾、ちょっとした棚板、パーテーションなどアイディア次第で様々な用途に使うことができます。
木材を使ったDIYでは王道のアイアンレッグ。木材だけ用意すればお洒落な家具が手に入る、ビギナーの強い味方です。鉄製の脚自体は昔から販売されている商品ではあるのですが、近年のDIY人気の加熱から、たくさんのメーカー、ブランドから機能的でデザイン性の高い商品が販売されるようになりました。
デザイン多彩な鉄脚ですが、DIY初心者さんやトータルの費用を安く抑えたい方にお勧めしたいのが写真のように四角い形を木材の幅方向(長方形で言うなら短辺)に固定するタイプの鉄脚。マルトクショップ では分かりやすく「ロの字脚」と読んでいます。おすすめポイントは二つあります。まずは数箇所ビスを打ち込むだけで取り付けが完了するシンプルさ。DIY初心者でも簡単にテーブルを作ることができます。そしてもう一つは、幅方向にビス打ちするので反りどめを兼ねることができる点です。決してお安くはない反りどめの取り付けを省けるので、お財布にも優しいです。
長さのある天板なら、天板の長さ方向にも支えがある「トの字脚」もおすすめ。長さ方向にも支えがあることで、反りだけでなく天板の「たるみ」も防いでくれます。
鉄脚の穴の位置を伝えていただければ、取り付け用の鬼目ナットの加工なども可能ですのでぜひご相談ください。
▼鉄脚を使ったテーブルDIY
最近存在感を増してきたのが、クランプタイプの鉄脚。天板の角を合わせて締めるだけで、工具もビスも一切使わずテーブルになる画期的な商品です。もはや組み立て家具並みの簡単さで、どんなに初心者の方でも気軽にテーブルを作ることができます。ドライバーの使い方に不安がある方、他にDIYする予定がないので工具を購入したくない方、気軽にテーブルを持ち運んで使いたい方などにおすすめです。
▼クランプ脚を使ったテーブルDIY
ただ材木屋の視点から一言添えさせてもらうと、この脚に限らず天板に4箇所バラバラに固定する脚を使用する場合は、反らない素材の天板を用意する、もしくは天板の反り止め加工は必須で行いましょう。
テーブルDIYの強い味方な鉄脚ですが、テーブル以外の家具を作れる脚も数多く販売されています。特に最近お客様からの投稿で見かけるのが鉄脚を使ったTVボード。TVボードは使用する木材も大きい場合が多く、重量物を載せるので適当な設計は危険な家具。固定するだけでTVボードになる鉄脚はとても便利です。
TVボード用の鉄脚はマルトクショップ でも取り扱っています。詳しい使い方は動画でもご紹介していますので、DIYの参考にご覧ください。
→鉄脚 の テレビボード を DIY しよう!(YouTube)
▼鉄脚を使った棚・TVボードDIY
新型コロナウィルスの影響でテレワークも浸透し、「おこもり需要」が増えた結果、マルトクショップ にお寄せいただく「ワークデスク」の作品写真が激増しました。その中で特に最近多くの方が使っていると感じているのが「FlexiSpot」と言うブランドの電動スタンディングデスクです。
在宅ワークメインの仕事をされている場合などは特に、長時間座っていても疲れない就業環境を用意することはとても大切。本来であれば数十万円してもおかしく無い昇降デスクを作ることができる「脚フレーム」と言う商品を、手頃な価格で販売されています。世相を反映した、今の世の中にフィットした商品ですね。
▼FlexiSpotを使ったデスクの作品写真
FlexiSpotも他の鉄脚同様、穴の位置をご指定いただければ取り付け用の鬼目ナットの加工が可能です。ぜひご相談ください。
今回のもくもく通信では、DIYビギナーでも簡単に使えるDIYグッズをご紹介しました。どんな人も、はじめはビギナーからのスタート。便利なアイテムを使って、あまり気負わずDIYを楽しんでいただければと思います。マルトクショップ では、DIYの助けとなる細かい加工も各種承っておりますのでぜひご利用ください。
木材に関してのご相談はいつでも受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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