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木の雑学6「体育館の床」

2012年4月18日

私の地元には、「高松ファイブアローズ」というbjリーグに所属しているプロバスケットボールチームがあります。

私も子供と一緒に何回か試合を観戦に行きました。実業団チームの試合では味わえない華やかな演出と外国人プレイヤーの迫力あるプレイに圧倒されます。

今年のファイブアローズは、現在最下位を独走中ですが、何とか巻き返してほしいものです。

そんな高松ファイブアローズのメインアリーナとなっているのが、高松市総合体育館。

四国最大級のアリーナを持ち、スポーツのみならず各種コンサートやイベントにも活用されています。

高松総合体育館のアリーナの床面には「サクラ」が使用されています。

「サクラ」を床面に使用した体育館は非常に珍しく、昭和61年に開館した当初は、「サクラの体育館」という売りだったことを記憶しています。

サクラには色々な種類がありますが、用材として一番適しているのはヤマザクラと呼ばれるものです。

サクラと言えば、私たちが真っ先に連想するソメイヨシノは、江戸時代に観賞用として作られた木で、
用材には向きません。

ヤマザクラの材質は、硬くて粘りがあり、切削加工が容易なうえに表面が綺麗に仕上がる性質があり、
家具、漆器の木地、楽器類など幅広く使用されています。

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また、ヤマザクラの樹皮は、秋田県角館の伝統的な木工工芸品である樺細工(かばざいく)に利用されています。写真の茶筒は、樺細工の伝統技法を活かして、プロダクトデザイナーの山田佳一朗さんがデザインしたものです。

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樺細工という名前なのに、樺の木は使われていないなんて不思議な話ですね。

現在、ヤマザクラは入手が非常に困難なため、良く似た材質のカバ材が代用品として供給されています。

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