2020年12月10日
年末が近づき、お部屋のインテリアや収納にも目が行きがちな季節になりました。今回のもくもく通信では、インパクトドライバー(ドリルドライバー)さえ使えれば女性一人でも簡単に作れる、カラーアングルを使った収納ワゴンのDIYをご紹介します。
前回の更新では、ワゴンの設計と材料を揃えるところまでをご紹介しました。今回は、いよいよ製作のポイントをご紹介します。
前回:
カラーアングルを使ったワゴンを簡単DIY【設計と準備編】
これまでのDIYを見る:
【テーブルをDIY】鉄脚のテーブルを作ってみよう
【棚をDIY】ピッタリサイズの棚を作ってみよう
目次
– 材料まとめ
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今回は300×460×800mmのワゴンを製作しました。棚板はアカシア集成材を使用し、側板を使わない代わりにカラーアングルとL字アングル(金折)を使用して接合して行きます。
カラーアングルを使用した家具の場合は、棚板の外側にアングルの厚みとボルトの頭が飛び出るので、設置スペースには30〜40mm程度の余裕を見て設計します。
まずはじめに、棚板に棚受け用のL字アングル(金折)をビス留めして行きます。棚板をのせるだけで使える、ビス留めのいらないタイプの棚受けも販売されていますが、棚板の素材が木材の場合は棚板自体を固定するような造りにすると、反りを防ぐ効果もあるのでおすすめです。
ビス留めをする際には必ず板に下穴を開けてから行うことで板の割れを防ぐことができます。
今回は簡単DIYということで、細かい計測はせず、実物のアングルで墨付け(印つけ)をしました。実際の組み立て時と同じようにL字アングルとカラーアングルを組み合わせ、それを板に当てて穴あけ位置を書き込みます。
アングルを外した時に、きちんと歪まずに書き込めていればOKです。この穴あけ位置は見た目にも関わってくるので、完成時にどの面にボルトを見せるかを考えながら開けましょう。
すべての板に墨付けができたら、下穴を開けて行きます。下穴に使用するビットは、ビスの太さより一回り細いものを選びます。
ビスのネジ部の谷部分よりも太いものを選んでしまうと、きちんと留まらなくなってしまうのでくれぐれも気をつけましょう。
▼インパクトドライバーの使い方
インパクトとドリル -電動ドライバーの基本-
下穴を開けたら、一度L字アングルを上から当ててみましょう。アングルの穴と下穴がきちんと合っていれば、下穴開けは成功です。
綺麗な板に穴を開けるのは少し緊張しますが、容量を得ればあっというまに作業できてしまいます。
下穴が問題なく開いたら、インパクトドライバーでビス留めして行きます。
複数箇所のビス留めをする場合は、1本のビスを締めたところで写真のように手で金物の位置を微調整し、それから残りのビスを留めると比較的歪まずに固定できます。
取り付け完了するとこんな感じです。
L字アングルは棚板一枚につき四箇所取り付けます。
棚板に棚受け用のL字アングルを取り付けたら、あとはL字アングルと合わせて棚を組み立てます。アングルの穴が重なった部分にボルトを通し、ナットを締めて固定します。手でも出来ますが、ドライバーを使って出来るだけ固く締めた方が出来上がりが安定します。
一枚目の取り付けが完了すると、カラーアングルが軽く固定されるので2枚目以降は作業が楽です。
面面を下にして、上から二枚目の棚板を通して好みの位置で固定します。
二枚目を固定すると一気に安定するので、ひっくり返して作業することもできます。
あとは全て同じ要領で、棚板を取り付けます。今回のDIYではキャスター付きワゴンにしますが、このまま最後の棚板をカラーアングルの端に合わせて取り付ければ、それで手軽な棚になります。
キャスターを取り付ける場合はカラーアングルの一番下の穴に金具がかからないように残しておきます。
※金物選びのポイント
L字アングルとボルトナットはある程度大きい方がしっかりと固定できます。金物は小さい方が価格が安い傾向にあるので、ついつい小さめなものを選びがちですが、サイズに選択肢がある場合は大きい方を選んでおいた方が安定感のある仕上がりになります。
棚板の取り付けが終わったら、最後にキャスターを取り付ければワゴンの完成です。
カラーアングルに使用できる専用のキャスターは、オプションとして並べて販売されているショップが多いです。同じショップで一緒に購入すれば、組み合わせも心配いらないので手軽です。
▼今回はカインズホームを利用しました
ホームセンター通販のカインズ
カラーアングルとキャスターを組み合わせます。二つのパーツのサイズが合っていれば、写真のようにカラーアングルの最後の穴に被せるような形で取り付けることができます。
キャスターは安定させたかったので大きめのボルトナット(カラーアングル専用のもの)を使用しました。一つのキャスターにつき四箇所ずつのボルトで固定します。
キッチンにもサニタリーにも、ちょっと便利なワゴンができました。ステンレスやプラスチック製のワゴンは数多く販売されていますが、DIYすれば自分好みの樹種でぴったりサイズで作ることができます。
棚板の固定にインパクトドライバーこそ使用しますが、ビス留めさえできれば女性でも1〜2時間で組み立て可能な簡単DIYです。面取りや塗装を工夫すれば、オリジナリティあるワゴンがいくらでも作れますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
今回のDIYで使った材料の一覧は、以下の通りです。
項目 | 詳細 | 参考価格 |
---|---|---|
棚板 | アカシア集成材20×300×460mm 加工:糸面+磨き |
1,580円 ×4枚 |
棚柱 | カラーアングル 30×750mm | 380円 ×4本 |
棚受 | L字アングル(金折) 皿ネジ ボルトナット(ワッシャー付) |
88円〜/個 ×16個 128円〜/袋 →32本 128円〜/袋 →16組 |
キャスター | ★単輪 40ミリ 黒 アングル専用 ★カラーボルトナット アングル専用 |
328円/個 ×4枚 328円/袋 →16組 |
★の付いているものに関しては、販売サイトでオプション部品として取り扱っていたものを購入しました。棚受けに使用したL字アングルと皿ネジ、ボルトナットはホームセンターで販売している一般的なものをサイズを見ながら購入したものです。
▼今回はカインズホームを利用しました
ホームセンター通販のカインズ
こうしたDIYは多くの場合、価格のみの比較で言えば量販店のものを購入した方が安く収まる場合が大半です。でも好みの樹種で、ぴったりのサイズの家具を手に入れられるのがDIYの最大のメリットです。自らデザインから始めることで、ひとつひとつの家具に愛着もわきますよ。
樹種や塗装、加工に関してはご連絡いただければご相談にも乗らせていただきますので、ぜひ気軽に挑戦いただければと思います。
→マルトクお問い合わせフォーム
今回は年末の片付けにも役立つ簡単DIYをご紹介しました。
材料さえ揃えてしまえば重たい部材も無く、
女性一人で1.5時間程度で組み立てることができるお手軽DIYです。
今後も不定期でDIYリポートを更新予定ですので、
●使い方を知りたい工具
●作り方を知りたい家具
●もっと良く知りたい樹種
…等々ございましたら
shop@woodworks-marutoku.comまでご意見お寄せくださいませ!
前回:
カラーアングルを使ったワゴンを簡単DIY【設計と準備編】