2026年9月30日

無垢材を取り入れた住まいは、木の温もりや自然な風合いを感じられるだけでなく、家具や照明、壁などのインテリアとの組み合わせによって、さまざまな表情を見せてくれます。
その中でも、無垢材と相性がよいデザインのひとつが和モダンです。
伝統的な日本の美しさを残しながら、現代の暮らしに合うすっきりとしたデザインを取り入れることで、落ち着きがありながらも古さを感じさせない空間に仕上げることができます。
この記事では、無垢材を使った和モダンインテリアのコーディネート、配置、色選び、樹種の選び方を、実際の施工事例を交えながら紹介します。ぜひ自分の住まいに取り入れる際の参考にしてみてください。

目次
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和モダンとは、「和=日本の伝統的な美意識」と「モダン=現代的なデザイン」を組み合わせたインテリアスタイルです。
畳にちゃぶ台、座るときは座布団で、という昔ながらな和風の生活様式はだんだんと少なくなるなかで、木や畳、格子、障子などの「和」の要素を取り入れながら、シンプルで現代的な家具や直線的なデザイン、現代的な照明などを組み合わせて今の暮らしに合った空間をつくります。
和モダンは木材と相性の良いインテリアスタイル。そもそも日本古来の家具や小物は無垢材で作られていて、木目や木の魅力を活かしているものがほとんどで、そもそも「和」のテイストは木材ありきで作られているとも言い換えられます。杉・ヒノキに代表される国産材のみならず、人気の輸入広葉樹も組み合わせ次第で活かすことも可能です。
無垢材というと、床や家具などに使う「材料」というイメージがあるかもしれません。
しかし、無垢材の魅力を生かした部屋づくりをするなら、素材単体で考えるのではなく、内装用の建材も部屋全体のインテリアの一部として考えることが大切です。
| 床にどんな無垢材を選ぶのか
どんな色の家具を置くのか 壁やカーテン、ラグにはどんな素材を合わせるのか 建具(扉)はどういったものを選ぶのか |
もちろんすべての方が家を建てるところからインテリアを考える訳では無いですが、家(室内)を構成する要素をしっかり認識して考えることで、全体で見たときにまとまりのある室内に仕上げることが出来ます。
ここからは、実際の住まいの写真を見ながら、無垢材を使った和モダンのコーディネートを紹介します。

まず注目したいのが、無垢材の床と家具やファブリックの色の組み合わせです。
無垢材の床は、それだけで空間に温かみを与えてくれます。そこにグレーやベージュなどの落ち着いた色のソファやラグを合わせると、木の存在感を生かしながら、すっきりとした印象に仕上がります。ここでポイントになるのが、木とそのほかの家具をすべて同じ色にそろえすぎないこと。床と家具の色に変化をつけることで、空間に奥行きが生まれます。
無垢材の木目をしっかり見せる部分と、ファブリックなどの柔らかな素材を組み合わせることで、空間にメリハリをつくることができます。

無垢材を使った空間を引き締めたい場合は、黒をアクセントとして取り入れるのもおすすめです。照明や建具、家具などに黒を取り入れると、木の柔らかな印象にシャープさが加わり現代的な雰囲気が強くなります。
DIYでも黒のアイアン脚などはよく見かけますが、和モダンにおいても実は黒は非常に取り入れやすい色。黒を部屋全体に広げるのではなく、照明や家具の金具などにポイントとして使うことで、重くなりすぎず、空間を引き締めることができます。

明るく開放的な雰囲気が好みなら、明るい色の無垢材と白を組み合わせてみましょう。
白に関しては家具やファブリック以外にも、家自体の白い壁や天井と明るい色の木材を組み合わせることで簡単に取り入れることが出来ます。光の反射が強い白を空間に取り入れると、より明るさを感じられる開放的な空間になります。さらに、観葉植物や自然素材のファブリックなどを取り入れると、無垢材のナチュラルな魅力がより引き立ちます。
白×木の組み合わせはある種どのようなテイストのインテリアデザインにも有効な組み合わせ。和の要素を取り入れながらも、現代的で明るく開放的な印象に仕上げることができます。

落ち着きのある和モダンインテリアをつくりたい場合は、濃い色の木材を使ったり、間接照明を取り入れるのがおすすめです。濃色の無垢材は存在感があるため、家具や壁まで濃い色でまとめるのではなく、明るい壁やぬくもりのある照明などを組み合わせると重くなりすぎずに無垢材の木目や陰影を楽しめます。
夜には間接照明だけを付けてお酒を飲んだり、落ち着いた空気を楽しみたい方にはぜひおすすめです。
無垢材をインテリアに取り入れるときは、家具の配置にも注目してみましょう。あまり詰め込みすぎず、せっかくの無垢材という素材を見える余白を残すことを意識すると、より洗練された余裕のある空間を演出することができます。
家具を部屋いっぱいに配置するのではなく、床や壁の素材感が見えるスペースを残すことで、家自体に使われている無垢材そのものがインテリアの一部になります。
和の空間で大切にされてきた「余白」の考え方は、現代の和モダンにも取り入れやすい考え方です。
また、家具を配置するときには、部屋の動線や視線の抜けも意識しましょう。「どこに家具を置くか」だけではなく、どこを見せるかまで考えると、無垢材を生かした空間をつくりやすくなります。
無垢材は、樹種によって色、木目、硬さ、質感などが異なります。そのため、インテリアとして選ぶときには「どの木がいいか」だけではなく、どんな空間にしたいかから逆算することが大切です。
木材自体が持つ色・木目と、取り合わせる壁やファブリックで部屋の印象は大きく変わります。

はっきりとした木目とナチュラルな色合いが魅力のオーク。シンプルな家具や白、黒、グレーなどとも合わせやすく、現代的な和モダンにも取り入れやすい樹種です。
材質は硬く、色もあまり癖のないミディアムブラウンなので、使う場所を選ばないのもオークの長所。はっきりとした力強い木目は生命の力強さを感じさせます。オークは世界的に見ても人気の需要の高い樹種。マルトクショップでも、北米産の「ホワイトオーク」、国産のナラ材など複数のオークを取り扱っています。

深みのある色合いが特徴のウォールナット。広い面に使いつつ、黒やグレーなどのシックな色と合わせると重厚感のある落ち着いた空間に。あまり重くない明るい室内に取り入れたい場合は、白ベースの明るい空間に家具として取り入れるのがおすすめです。
深い色と美しい木目を持つことから、世界三大銘木としても名高いウォールナット。きめの細かい木肌の手触りも良く、良く触れる天板や椅子などにもおすすめしたい木材です。

ブラックチェリーはその経年変化が有名なアメリカ産広葉樹です。製材したばかりのときはほんのりと薄ピンクのようなかわいらしい色をしていますが、空気に触れるごとにキャラメルのような赤みのある褐色に変化します。お手入れしながら変化を楽しむ、無垢材を「育てる」ことを楽しみたい方にぜひおすすめしたい木材です。
比較的鮮やかな色をした木材ではあるのですが、白ベースの明るい室内にも、黒のアイアンレッグにもマッチ。差し色のあるインテリアにもおすすめです。

日本における国産材の代表、杉・ヒノキ。和風建築において古くより多用されてきた国産針葉樹をインテリアに取り入れると、室内に日本らしい雰囲気を取り入れることができます。
杉・ヒノキ共に真っすぐで長い木材を取りやすいという性質があるので日本家屋では家自体の柱や梁など構造を支える木材として使われます。独特の木目や節の出方を活かしてインテリアに取り入れるだけで、一番簡単に「和」の雰囲気を取り入れることができます。
軽く柔らかい樹種なので傷がつきやすい木材ではありますが、独特の芳香や日本らしい木目など、和モダンにおいては選択肢のひとつとして考えたい木材です。
▼国産材についてはこちら
無垢材を取り入れた住まいは、単に「木を使った家」ではありません。
| どの樹種を選ぶか
どんな色と組み合わせるか 家具をどこに配置するか どの素材を組み合わせるか どこに余白を残すか |
こうした選択によって、完成する空間は大きく変わります。たとえば和モダンも、人気の北欧インテリアもどちらも木材を多用する内装デザインですが、全くイメージが異なるのはこうした選択の積み重ねによって大きく変わってくるのです。
北欧テイスト |
和モダン |

実際の住まいを見ると、無垢材がインテリアの中でどのように使われているのかを、より具体的にイメージできます。床だけでなく、造作家具やカウンター、建具などに無垢材を取り入れることで、住まい全体に統一感を持たせることもできます。

一方で、すべてを木でそろえる必要はありません。
壁やファブリック、金属、石などの異素材を組み合わせることで、無垢材の魅力を引き立てながら、現代的な空間をつくることができます。



無垢材を使った和モダンインテリアは、昔ながらの日本式の美しさと現代的なデザインを両立できるスタイルです。近年だんだんと市民権を得てきた「リノベーション」においても、日本の古民家を再生して和モダンスタイルにリフォームする事例も増えてきています。
無垢材は、床や家具に使うだけがその役割ではありません。インテリアのデザインの一部として(時にはメインの素材として)重要な役割を果たす素材です。ぜひ実際の施工事例を見ながら、自分らしい「和モダン」インテリアに挑戦してみてください。