2017年7月31日
自然塗料なら、道具をそろえなくても手軽に塗装できます。
2回にわたり、自然塗料の塗装についてお伝えします。
自然な風合いを活かし、材を保護する自然塗料は、手軽に塗れるのでお勧めです。
無塗装で、無垢・集成材お使いの方は、この機会にぜひ塗装にチャレンジしてみませんか?
次回は、第2弾「リペア2 再塗装で材を蘇らせる」をお届けいたします。
塗装作業の準備
風通しの良い、広い場所で作業を行いましょう。塗装準備から完了するまで数時間要します。完了後も、一昼夜置いて塗料を馴染ませます。作業中は、塗料の飛沫が飛ぶ可能性があるので、周囲を養生してから作業に適した服装で行いましょう。
塗装前に下地を整える
まったく塗装がされていない場合はもちろん、再塗装の場合も事前に塗装面をサンドペーパーで磨く必要があります。(詳しくはリペア編でもご紹介します。
塗装面積にもよりますが、手によるサンドペーパーでの磨きは時間がかかります。半日~1日を要する場合がありますので、時間にゆとりをもって取り掛かってください。
(準備するもの)
・耐油性手袋(使い捨て、ラテックス製、ニトリル製など) ・布地(ウエスもしくは、白い綿布)けばが立たないものをご使用下さい。 ・塗料(OSMOcolorやWATOKOオイルなどの自然塗料) ・バケツ(使用済み用具処理用) |
【塗料使用時に必要なもの】左から:耐油性手袋、自然塗料、布地(白っぽい綿布)
塗装前準備
マルトクショップでお買い上げの無垢・集成材は表裏両面を240番(細かい仕上番手)のサンドペーパーで仕上げていますので、新たにサンドペーパーをかける必要はありませんが、けば立ちや、表面がざらっとしているようなら、240 番程度のサンドペーパーで磨きます。
コグチ、コバは、マルトクショップ出荷時に仕上のサンドペーパーはかかっていませんので、塗装前にはぜひ整えておきましょう。けば立ちがあると、塗料がきれいにのりません。
塗装の手順 (1枚もの天板の場合)
1) 塗料をよく吸う木口から塗ります。
2) 塗料を足しながら、木目に沿って表面を均一に塗ります。液溜まりが出来ないようできるだけ薄く伸ばします。
オイルを塗ると、木そのものの木目や色が引き立ちます。
3) 1回目の塗装が終わったら、15分〜30分後、テカリが残っているようなら、汚れてない布地で余分な塗料をを拭きとります。
4)1時間程度乾燥させてから、2回目の塗装を行います。塗料は1回目よりもさらに薄く塗ります。
5)1時間程度乾燥させた後に、再度きれいな布地でよく拭きます。
塗料が付着した布などは、放置しておくと自然発火(※1)する恐れがありますので、使い終わったらそのつど水に浸して処分して下さい。
塗装は、布地に塗料を含ませて塗り込みます。液だれ、液溜まりが起きないよう、少量ずつ塗料を使用します。
塗装の順番
効率良く、きれいに塗装する為に裏面から表面の順に塗装します。まずは、塗料を吸いやすい木口(コグチ)を先に塗り込みましょう。最後に表面を塗装することで作業がしやすくなります。裏面を塗るのは、ソリ予防の為です。
表面を2度塗りするなら、裏面は1度塗で大丈夫です。通称「裏捨て塗」と言われる最小限の塗装法です。
塗装の順番:番号順に塗装。コグチ→コバ→裏面→表面の順に塗ります。
自然塗料を塗装をする
塗装は、DIYで行うなら自然塗料がお勧めです。蜜蝋やカルナバロウなど使用する場合でも下地は自然塗料です。
内装材用の自然塗料は「OSMOカラー」や「WATOKO」がポピュラーですが、塗料店、ホームセンターで様々なタイプが市販されていますので一度ご覧になるといいでしょう。併せて、専門家に詳しく塗装の方法を聞くと共に必要な材料や用具を揃えましょう。
無塗装で使用していた材への塗装
無塗装でしばらく使用されたテーブル天板なら、使用痕はもちろん、食品油脂や輪染みなどが出来ている場合があります。目立たない薄い染みでも塗装すると際立ってきます。塗装する際は必ず表面を一皮むく感覚でサンドペーパーをかけましょう。
電動工具があれば短時間に作業ができますが、手作業でも時間はかかりますが可能です。塗装は、この様な下処理を行ってからしましょう。下地の良さが仕上がりに反映します。
汚れがある天板のサンドペーパーによる下地磨きは、粗目のサンドペーパーから順に数字の大きな番手のサンドペーパーで仕上げましょう。
サンドペーパー:左から粗い順に80番、120番、180番、240番(仕上磨き用)
サンドペーパーは適当なサイズにカットし、握りやすい大きさの木片に巻き付けて使用するといい
研磨、塗装の参考動画
(マルトクショップ動画)
https://shop.woodworks-marutoku.com/movie/
【塗装時の注意】
・(洗浄液など販売されていますが、薄め液としては使用できませんので注意してください。
※1)自然塗料がついた刷毛や布地は、空気中に放置すると自然発火の恐れがありますので、充分水につけてから処分しましょう。詳しくは、塗料の説明書きをよく読んで安全に作業して下さい。
◎塗料メーカーサイト(Q&A)
OSMO
http://osmo-edel.jp/osmocolor/faq/
【メンテナンス用クリーナー】 カルナバワックスエマルジョン 0.5L
再塗装する目安は、塗装面の塗料の色が薄くなってきたり、専用のクリーナーでも汚れが落ちない場合に塗装します。
カルナバワックスは、水性のメンテナンス用ワックスです。通常の木部のお手入れは水拭きで充分ですが、汚れが目立ってきた際にご使用下さい。
塗装面の汚れを落とし、自然な艶を引き出します。1Lのぬるま湯にカルナバワックスエマルジョンを30~40ml注ぎ、堅く絞った布で拭いて下さい。 【用途】メンテナンス用【成分】水、カルナバワックス、脂肪酸、天然乳化剤
汚れが目立ってきたらワックスを使用して下さい。
【マルトクショップ】
https://shop.woodworks-marutoku.com/products/coating/item/toryo037.php
マルトクショップの塗装
新規に無垢・集成材をご購入の際は、ぜひマルトクショップの塗装も併せてお申し込み下さい。自然塗料塗装はもちろん、メンテナンスが容易なウレタン塗装も承っています。
リペア2「自分で自然塗料を再塗装する」(再塗装の手順)
https://shop.woodworks-marutoku.com/mokumoku/2017/08/xx.html