2019年9月12日
木材が私たちの手に渡り、実際に使われるまでにはかならずなにかしらの加工が行われています。
木材を快適に、そして美しく、自分好みに、使いやすく・・・などなど、各目的に合わせたカスタマイズをするためにはなくてはならない様々な加工。しかし、どんな加工が実際に必要なのか、パッと頭で理解できる人は業者のお客さまくらいのものです。
そこで今回からのもくもく通信では、木材の加工について全四回にわたりお伝えします。
→前回の記事「1.実は重要!面取り加工」
目次
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木材に穴を開けるのはどんなときでしょうか?ぱっと思いつく用途は少ないかもしれませんが、施工上の設計、デザイン面の理由など、その登場シーンの多いポピュラーな加工です。今回のもくもく通信では、マルトクショップの穴開け加工の解説と活用法をご紹介します。
穴開け加工はその名の通り、木材に穴を開ける加工をご紹介します。一口に穴と言っても様々な形がありますが、マルトクショップの自動注文フォームで注文できるのは「丸穴加工」と「四角穴加工」のふたつです。
最もスタンダードとも言える丸穴加工。
なにかを通したり、部品をはめ込むための穴であったり、猫などの小屋の入り口としてご注文いただくお客様も。用途のバリエーションは様々です。
マルトクショップで言えば、特にスピーカーの部材では高確率でこの丸穴加工が注文されます。
▼丸穴加工が効果的な作品写真
キャットウォーク | ベビージム | メープルのスピーカー |
■作品をもっと見たい方はこちら→木材を使った自慢の作品
マルトクでは四角穴加工も可能です。
施工事例としていただくことが多いのは水回りのシンク(洗面ボウル)を設置するための穴加工。マルトクではミリ単位の調整が可能なので、設置する予定の部材のサイズさえ確認しておけばHP上で簡単に施主支給の発注もできます。
四角い穴はどこか整然としていて、天板などに開けてもスッキリした印象になるので汎用性が高いです。
箱状の物の持ち手部分に穴を開けたり、家具に開けるコード用の穴などもよくご注文いただきます。
▼四角穴が効果的な作品写真
洗面台(洗面ボウルの穴) | キッチンカウンター(シンクの穴) | モデルガンラック(持ち手の穴) |
■作品をもっと見たい方はこちら→木材を使った自慢の作品
マルトクショップで穴開け加工を注文する場合、必ず基準点を確認しましょう。
丸穴・四角穴共に、「板を正面から見た場合の左上の角」を始点として穴の位置を決定します。
この基準点は板のどこに穴を開けるとしても同じです。
注意点としては、穴開け加工は板の厚みが40mmや、その他形状によっては別見積もりになる場合があるのでお気をつけください。そうした場合はマルトクショップより個別にご連絡させていただいています。
板を正面から見た際の左上の角を基準として、X・Yの値で穴の中心の位置を決定し、直径を指定して穴の大きさを決めます。
【丸穴の注意点】
※XとYで指定するのは穴の中心です。端からの距離ではないので気をつけましょう。
※板の厚みが30mm以上の場合は直径30mm未満の穴あけはできません。
板を正面から見た際の左上の角を基準として、X1・X2/Y1・Y2で穴の位置とサイズを指定します。
【四角穴の注意点】
※四隅が若干丸くなります。完全に真四角の穴を開けたい場合は別途見積りとなります。
切り欠きという言葉をご存知の方は、DIY愛好者の方には少なくないかもしれません。切り欠きとは、木材の端部分につけた穴や溝のこと。この切り欠きも、穴開け加工の応用で指定することが可能です。
切り欠きをぜひオススメしたいのはデスクなどの作業机・TVボードの天板。端に切り欠きをつけておくと、PCやTVなどのコードを穴から下に落とすことができ、机周りがスッキリします。
下の図のように、XまたはYの値を0または最大値にすることで切り欠きを指定することができるのでぜひご活用ください。
▼切り欠きの指定方法
→CADデータがあれば可能です
自動注文フォームでご注文いただくことはできませんが、ご注文の際に.jwwまたは.dxfのCADデータをお送りいただくことができれば別見積りにて対応いたします。(手書きイラスト、AI、PDF等は対応不可です。)
価格は形状や大きさによって変わります。マルトクショップでは必ずお客様に見積りをご確認いただくまでは注文として処理をいたしませんので、気軽に見積りを取ってみてくださいね。
ビスの下穴やダボ穴など、小さい穴をいくつも開けたい場合は手書きスケッチで結構ですので設計図を添付してお問い合わせください。
マルトクの技術で対応可能な加工はお見積りさせていただきます。対応可能かどうかはケースによりますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。
出入り口に穴のあいたキャットウォーク
木それなりに厚みのある材に大きな穴を開けるのは、専用の機材が無ければ難しいもの。ただ、一歩踏み込んだDIYをしようと思うと案外穴開けの需要は高いものです。思い通りの作品を作るための助けとして、こうした加工をご活用いただければと思います。
ご不明な点や希望の加工などがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。